始めて子供が生まれたママならきっと共感してくれるかも♪

優しく抱きしめてくれた隣に住む女性

幼い頃に両親が離婚、私は母とふたりで暮らしてきました。女手ひとつで育ててくれた母を楽させてあげたくて、私は進学を諦め、高校卒業と同時に就職。母とふたり、裕福ではないながらも幸せに暮らしていました。

しかし、私が22歳の時、母がパート先で倒れ、そのまま他界。

私は一気に天涯孤独の身になってしまいました。突然の母の死を受け入れられず、2ヶ月ほど休職し、悲しみにくれていたことを覚えています。

ようやく職場に復帰した私は、これからひとりで頑張っていかなきゃと自分を奮い立たせ、毎日を送っていました。

そんな中、ある男性と出会ったのです。彼は、私の会社によく出入りしている業者の方でした。よく顔を合わせるようになっていた私達は次第に話すようになり・・・すっかり打ち解けた私達はお付き合いすることになりました。私にとっては初めての彼氏。いろんなところへデートに行ったり、ふたりで食事をしたりと全てのことが新鮮で、ふたりで過ごす日々が輝きに満ちているよう。彼も私にとても優しくしてくれて、誰よりも大切にしてくれていました。

「君のことを守るよ。ずっと一緒にいたいね」と言われた時は、涙が出そうなほど嬉しかった。

やがて結婚の話が持ち上がり、私達は結婚を前提に同棲することに。

つらいこともあったけど、これからの未来は希望に満ちていて、幸せが待っているはず・・・そう信じていました。

しかし、その希望はあっという間に打ち砕かれたのです。

同棲し始めてすぐ、彼が別人のように豹変しました。

以前は笑って流せるようなことに激怒したり、面倒なことは全て私に押し付け、気に入らないことがあれば物を壊す。

あの優しかった彼はどこにいってしまったんだろうか。

私は、幸せを掴めないのか・・・

彼とは半年ほど生活を共にしましたが、私も体調を崩すなどで限界に達し、逃げるような形で彼の元を去りました。

彼のいる町にはもういられないと、仕事も辞め、県内の他の市にひとりで引越しました。

全く知らない土地で、古くて狭い安アパートで、新たな生活は始まったのです。

頼れる人はいませんが、地獄のような彼との生活を抜け出せたことで気持ちも楽になりました。

仕事も奇跡的にすぐ決まったことで一安心。

気がつくとアパートの隣の部屋には誰かが住んでいるらしく、あいさつに行くことにしました。出てきたのは50代くらいの中年女性。私の顔を見て何か言いたそうな顔をしていましたが、私はとりあえず軽くあいさつを済ませ、その場を去りました。

あいさつをしたその日以降、数日に1回ほどのペースで隣の女性が作ったおかずやお菓子などを分けてくれるように。

「よかったら食べて」と持ってきてくださり、私はありがたく受け取っていました。

それから2ヶ月ほど経った頃、いつものように食べ物を持ってきてくれた女性が、突然言った言葉・・・

「何かつらいことがあったんでしょう。もし何かできることがあったら、言ってね」

女性にしたら、特別なことを言ったわけではないのかもしれません・・・でも私はその言葉を聞いて、今まで抑えてたものがあふれ出るように号泣してしまいました。

ずっとひとりで我慢してきたけれど、人の優しさに触れたことで、張り詰めた糸が切れたような感じでした。

女性は余計なことは言わず、ただただ私を優しく抱きしめてくれていました。

女性にも離れて暮らすひとり娘がいるらしく、私を見て何か思うことがあったのでしょうか。

それから、その女性とはとても仲良くお付き合いできています。まるで、母と娘のように。

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